ハードディスクには大事な情報が詰まっています。
データが消えると本当に辛いですよね。
データを失わないようにバックアップなどを取ったりして対策はしていると思います。
しかし、このハードディスクをスピーカーから流れる音で破壊することができたら…。
そんな怖い話が先日発表されました。
音響攻撃「ブルーノート」
セキュリティ企業のESETは、ハードディスク搭載PCをクラッシュさせる音響攻撃「ブルーノート」に関して注意を呼びかけた。PCのスピーカやPCの近くに置かれたスピーカからある種の音を流すだけで、PCを使用不能な状態に陥れられるという。なお、攻撃を受けるのはハードディスクなので、SSDのみを搭載しているPCはクラッシュしない。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180531-35120062-cnetj-sci
ハードディスクのしくみ
ハードディスクには中にプラッターと呼ばれる磁気ディスクが入っており、それをアクチュエータという先端に磁気ヘッドがついた部品で読み書きをする構造になっています。
形としてはアナログレコーダーみたいな感じですね。
ハードディスクは衝撃に弱い
磁気ディスクが回転している構造上、衝撃にとても弱いです。
据え置き型のパソコンであれば問題ないですが、持ち運びのできる軽いモバイルノートパソコンでは殆どの場合、SSDが搭載されています。
SSDに比べて、安価で大容量
では全てSSDにしたらいいじゃないかと考えてしまいますが、現状ではSSDはまだまだ高価です。
大容量のデータを扱うのであればハードディスクのほうが安いのでとても人気です。
ハードディスクのデータを壊す(消す)には
では、逆にハードディスクのデータの中身を壊すにはどのような方法があるのでしょうか。
OS上からデータを消す
みなさんが削除するときによくする方法です。
簡単ですが、実は完全に消えているわけではありません。
データ復旧ソフトなどで復活することも可能です。
穴を開ける
業者が物理的にハードディスクを壊す方法です。
これは確実ですね。
強い磁気を当てる
磁気ディスクですので強い磁気が近づくと磁気データが壊れてしまいます。
なるべく強い磁気データを近づけないようにしたいですね。
スピーカーからの音の振動で破壊する
今回発表された方法は、スピーカーからの音の振動でハードディスクそのものを壊したり、誤動作をおこしたりして、ファイルシステムを破壊します。
攻撃するにあたり特殊な装置は必要ありません。
内蔵スピーカーや近くにあるスピーカーから攻撃用の音を流すだけでPCをクラッシュさせることができるようです。
PCに限らない
この攻撃はPCだけとは言い切れません。
たとえば、ハードディスクに記録するタイプの監視カメラなどにも有効のようです。
ウィルスに仕組まれる可能性も
特殊な装置が必要ないため、ウィルスに仕込むだけで感染したPCを破壊する事もできるようになる可能性も考えられます。
ウィルス対策もしっかりしておく必要がありますね。
この攻撃には条件がある
しかし、この攻撃を成功するには条件があります。
「100dbを上回る大音量をハードディスクの近くで出す」必要が有ります。
現段階ではなかなか実現が難しいです。
また、ハードディスクの構造を狙った攻撃のため、SSDには効果がありません。
将来の危険に注意発起
すぐすぐに何かあるわけではありませんが、将来の可能性として発表しています。
ブルーノートのような音の周波数で攻撃を仕掛けるものも今後増えてくるかも知れません。
最近ではAIスピーカーが家庭内でどんどん増えており、ちょっとした音で攻撃するなんていうのも考えられますね。
このような情報も注意したいものです。
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